分科会N



資本主義の弊害に対する資本主義的解決策の模索


間瀬 智

団結。我々が団結する理由は多い。一人ではできないことでも多くの人が集まればできるようになるし、団結によって生まれる連帯感・友情はかけがえのないものだ。

団結。それは21世紀を生きる我々がしなければならないことだ。

1991年のソ連崩壊以降世界のほとんどの国・地域において資本主義がとられている。資本主義は多くの人々にかつてない富と繁栄をもたらしてくれたことに疑いの余地はないだろう。しかし、一方で資本主義は多くの弊害をもたらし続けてきたことも事実であり、資本主義が地球を覆って15年以上たった今日、弊害による負の連鎖が加速度的に進行している。格差問題を例にすると、先進国と呼ばれる地域では貧富の格差が拡大し、その格差によって子供の教育格差、更にその教育格差がもたらす貧富の格差の固定化という負の連鎖が進行していっているし、この構図はそのまま先進国と発展途上国の現状を表している。

現在我々が生活している世界はこの資本主義の弊害によって社会の持続的な発展さえ危ぶまれているのではないだろうか。しかし、このような状態に対してこれまでのような援助や規制のような場当たり的な対策や個別の対策はもはや限界に達していると私は考えている。

では、どうするべきだろうか。

私が考える解決策は、資本主義の弊害に対する資本主義的解決策である。つまり、資本主義の弊害を解決するために投下した資本が利潤や余剰価値を生み出す社会システムの構築こそ今後も社会が持続的に発展していくためのカギになると私は考える。たとえば二酸化炭素の排出権取引はそれまで企業にとってはコストでしかなかった二酸化炭素の排出削減を、排出権取引市場というシステムを作り出すことによって利益を生み出すことのできるビジネスへと変貌させ、企業による技術開発や削減努力を引き出す結果となっている。

しかし、もしこれらのことを個々の国、企業、個人がするだけでは彼らが不利益を得てしまう可能性がある。そこでシステムとともに必要となってくるのが団結である。すべての活動主体が団結し、win-winの関係を築くことは必要不可欠だ。

今日、企業や個人の力はこれまでになく強大になっている。その力が間違った方向に進めば、弊害もこれまでになく大きくなってしまうだろう。しかし、その力をシステムによって有意義に使い、それらを団結することが出来れば、弊害を大きく是正する力を持っていると確信している。

そこでこのフォラムでは、この排出権取引のように国や企業、個人が積極的かつ自主的に資本主義の弊害を解決していき、それが彼らにとって利益となるシステムとはどのようなものか、どうあるべきかを学生の柔軟かつ斬新な考えをぶつけ合うことで模索するとともに、これから未来へと繋がる若者の団結への第一歩としたい。

共に考え、考え、考え抜いていこう。